8ヶ月ぶりの再会

あらためて、被災されたみなさまに心よりお見舞い、お悔やみを申し上げます。

悲痛な状況でも助け合い、励ましあい、人を思いやる被災地の方々の姿、胸が熱くなります。

世界中からのエール、日本中にあふれるやさしさ、胸が熱くなります。


まずは、厳寒の被災地に少しでもはやく支援の手が届きますように。




被災地で捜し歩いて家族と再会ができ、抱きしめあって喜ぶ姿。
実は、一昨日、身内でも嬉しい再会がありました。

個人的なことですが、嬉しいニュースなので、紹介させていただきます。


「おじいさんが今朝倒れて入院しました。脳内出血です。」
母からのこの突然のメールが入ったのは、7月の暑い暑い日のことでした。

数年前からトコじいちゃん(常滑のトコ、同居祖父母と区別して呼んでいました)はトコばあちゃんを介護していました。
90歳二人暮らし。老老介護です。
「おばあさんには苦労させたで全財産はたいてでも、治してやりてえだ。」
こう言い、トイレの段差をスノコを切って補修したり、身の回りのこと細々、せっせと働いていました。
トコばあちゃんはいつも顔をくちゃあとさせて笑っています。
「キリ子さんはいい旦那さんをみつけたねぇ。」
とヘルパーさんに感心され、母は何年前のことと大笑いしていました。

トコじいちゃんばあちゃんは焼き物の街、常滑で地場産業を支えた古き良き労働者の一人です。
粘土で水道管か何かの型を作っていました。
自宅から少し離れた工場(こうば)まで、トコばあちゃんは毎日乳母車を押してトコトコむかいます。
前から見ると乳母車しか見えないんじゃないかというくらい、小さくて腰が曲がっています。
トコじいちゃんは軽トラに乗り、背も高くシャキッとしてます。
私は大学時代に焼き物サークルに入っていたので東京からの友達をよくこの工場にも案内していました。
「よう来とくれた」
トコばあちゃんはいつも土の付いた手で、冷蔵庫から瓶入りコーヒー牛乳を出してくれました。
朝作って乳母車で運んできたコーヒー牛乳、ちょっと甘めです。

私は大学一年の春休み、この二人を日本画で描きました。

hannseikinodaiwa[1]
「半世紀の対話」
結婚して50年。こうして向かい合って仕事して50年です。

そしてそれを母が、公募の常滑市美術展に出してくれ、なんと大賞をいただいてしまいました。
ザ、常滑。題材がよかったのでしょう。モデルのトコじいいちゃんトコばあちゃんに感謝です。
市の広報にも載り、知らない人に
「あっ、あの絵の方ですね。」
と言われることもあったらしく、誇らしく嬉しかったようです。
私も少しはいいことできてよかったと思いました。

こうして二人で80歳すぎまで働いていました。すごいでしょ。


トコじいちゃんが倒れて入院してからは、トコばあちゃんはしばらく実家にいました。
ですが、両親も二人三脚で海苔養殖の仕事があります。母はてんてこまいです。
姉や弟達が病院に行ったり実家に行ったり。
離れて暮らす私は、自分に必死で何もできないままで。
母は介護施設をいろいろ捜して回ります。ですが高齢化の時代、空きがなくなかなか入れません。
そして母の切なる願いがやっと届き、施設に入ることができました。
トコじいちゃんもしばらくして容態が安定し、半身不随ながら元気になりました。
でもトコばあちゃんの施設は空き待ちで入れず、ひとまず別の場所へ入所となりました。
トコじいちゃんは、ばあちゃんのことをずっと心配しています。

こうして離れて8ヶ月。
ついに一昨日、トコばあちゃんがじいちゃんのところへ面会に行くという形で再会が実現しました。
そして、さらに嬉しいことに来週から同じ施設へ入所できることになりました。

母から届いた嬉しい写メ。
20110315133810.jpg
悲しいニュースが続く中、中山家では最大の嬉しいニュースとなりました。
よかったね、トコじいいちゃん トコばあちゃん。


被災地でも一つでも多くの再会がありますように。




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